眼鏡業界の人手不足はこうして解消する!

考え方一つでしょうが朗報だといえます。

ただし条件付きです。その条件は資本力の有無なんですが・・・
今年もサービス業は採用が厳しいようです。当社で言えば75%もうチョットといったところ。
今後もサービス業を中心に人手不足がどんどん加速するとの見解があるけれど、正直これからもずっと続くのかなと思ってます。
というのも人工知能の発達で 今ある仕事がなくなるというのは以前にも書きましたがそれと同時に人手不足も解消していくだろうなという裏付け見つかったのです。それがこれ

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リモート検査システム すでに新聞発表されている話としてオンデーズさんが試験導入から本格導入に踏み切ったものですが実は業界ではまだ広く公開されていない。というのもこれを導入に踏み切れる企業は資本力のある大企業数社だとメーカーは推測しているから。実のところ大きな展示会でもこれを展示していない!

でもどうでしょうか?一部の会社だけで終わる技術なのでしょうか?
創業者の父が40歳でメガネ店というサービス業を始めた際に一番の問題だったのが「技術」

メガネ屋の仕事は大きく3つ

1.検査技術
2.加工技術
3.販売
2.の加工は当初から集中加工システムが既に確立されていたのでなんとかなった。でも 1.の検査は店頭に来られるお客さんを待たせるわけに行かないし検査者がいなかったらその時点で開店閉業です。
開店当時、加工機械が30万円だったころ 1000万円のコンピューター視力測定機(通称オートレフ)を西日本で初めて導入したのが当社でした。 周りの眼鏡店は板付きレンズとレチで十分仕事が回っていた時代です。 機械の検査制度は低いものの チラシ 店頭に「コンピュータ検査導入しました」というだけでお客さんを集客できたのも事実です。 1000万の機械はその後精度があがって安くなり 今やない店を探すのが大変なくらいになってる。

 

この話題の最大のポイントは、3大業務のうちの一つである「加工業務」が外部委託で加速する中、「視力検査業務」は眼科と眼鏡店の空間だけでできる唯一の技術だったにも関わらず、それがどこでもできる可能性が出てきましたということです。 この機械は現状は眼鏡店に置くことを前提にしてますが果たしてそれにとどまることになるでしょうか? おおげさにいえば服屋さんにおいても 美容院に置いてもかまわないということです。

現在問題となる精度も仕組みも3世代もクリアしたら格段に性能が上がります。それはすべての機械の進歩で言えることだし先のオートレフも同じでした。 また価格は時間とともに下がります。

私の周囲には、すでにダビンチという遠隔手術器で手術を経験している人が二人います。 これも現在は患者は機械の真横にいますがそのうち日本にいながら海外の手術ができるようになるのでないでしょうか?
つまり精度はあっという間にあがるでしょう・・・・

 

この業界が技術者教育で目指してきたのは加工 検査 販売を3つともまんべんなくできることでした。 にも関わらず加工の委託ができるようになり複雑な加工は店頭でしなくなります。複雑な加工ができる機械は大変高価だし、それを操作するオペレーターも育てるのが大変だからです。

次に検査も熟練者の教育,養成を頑張ってきましたが自社での養成をしなくても「視力検査のベテラン」をこの機械を通じて「スポット的に雇う」ことで必要がなくなる可能性が出てくるのかもしれません。

「検査の人材派遣会社」の可能性

例えばの話、検査に長けたひとを雇用して「検査の人材派遣会社」をつくり検査を専門に請け負う人材サービスなんて言うのはとても新しい視点だと思いませんか? 機械・システムが小さくなれば産休に入った女性でも定年退職になったひとでも在宅勤務でできます。もともとこうした技術は経験するケースが多いほどどんどん上達していくものであり予測能力もあがります。

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眼鏡店の仕事である「検査・加工」と「販売」はかねてから求めるパーソナリティーが違う気はしてました。 私見ではありますが「検査・加工」が「研究」に対して 「販売」は親しみやすさ 人付き合いのうまさ。

代替なのか補完なのか どの仕事を選ぶか

今回の技術は今後の眼鏡業界の仕事に一つの区切りをつけることになる気がします。
新しい仕事とは 現状あるものが別のものに「代替」されるのか 従来のものに何かで補充・補完するものだと思うのですが、 足らない「技術者の代替」が一時的にこれでできるようになります。だから人手不足は解消するのかもしれないと考えたのです。

ショッピングセンターでのオペレーションが変わる可能性

営業時間が11時にまで及ぶショッピングセンターでの眼鏡店の経営はどんどん辛くなります。パートアルバイトに頼れないのが眼鏡店。しかも1日3交代。

遅い時間に有能で高額な検査者を来るのか来ないか予測できない来客のために毎日準備するのは大変な苦労です。 ところが当番で本社に一人待機して必要なときだけオンラインして検査できたら会社も社員もありがたいはずです。またそれが無理なら先に書いたようにこの業務を請け負う会社に委託することだってできます。

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そして最後に残るのが「販売」という仕事。 販売力のある店 スタッフの居る店が今後残るのでしょう。 しかしながらこの機械の登場でメガネを売る人が眼鏡店だけに限らなくなるかもしれません。

販売業務は店舗の中で 最後まで残る

FBやツイッター・インスタグラムでお客様と密接な関係を持てるお店・スタッフなら業種問わず靴屋さんだろうと 美容院だろうと 喫茶店だろうと関係なく、この機械を置くことで検査技の有無というハードルがなくなるなるということです。

これは我々にしかない技術だと思っていたものが技術の進歩で他業界に流出することで一気に再構築が進むわけです。
過去 技術の進歩で異業種からの参入にも関わらず急成長を経験した当社にとっては、こんど追われる身になるのかもしれませんが それもウエルカムだと思ってます。

まだこれですべてが終わるとも思っていませんレンズ フレームが残る前提でこの取組は途中経過だと思ってます。つまりレンズ・フレームさえも必要としない視力補正の仕方ができるかもしれないということですが その話はまたこんど。

 

投稿者プロフィール

上田唯司
上田唯司
 名古屋を中心に「メガネプラザ」「グラスヒュッテ」を展開する株式会社東和工業の代表です。 
内面の色気を引き出す「最幸の色メガネ」で、かける人を「元気」にしたいと願いながら仕事をしています。
 私が入れ込んでいる趣味の話 最近気になっている話などなどをつれづれなるままに書き記していきます。

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