時計は 時間をみるもの・・・とは限らない?

お手持ちの時計 ゲスな話ですが おいくらのものつけていますでしょうか? ちなみに私が普段使っているのはカシオのプロトレックというもので3万ぐらいでしょうか・・・ 一方で一張羅の時計は・・・言えません笑

現在私が運営している業態の一つの名前が「グラスヒュッテ」これはドイツ(昔の東ドイツ) ドレスデン郊外にある小さな村の名前です。 その小さな村が第二次世界大戦以前はスイスに匹敵する時計産業の拠点だったなんてこと知ってる人は ちょっとおかしな人です。

2000年にオープンした名古屋 グラスヒュッテは 上田にとって夢のお店にしたかった。 大量生産品では成し得ない緻密な作りのメガネを取り扱いたかった。 当然価格は2倍3倍はあたりまえ・・ 当初は当然のように売れませんでした。泣

現在はマニアックなお客様 特殊用途でのお客様が増えてきて 名古屋じゃちょっとは知られるお店になりました。 基本コンセプトは「メガネの工房」 英語でメガネをグラス(ーズ) 工房 小屋をドイツ語でヒュッテ 完全な造語です。 ところがドイツ語ではグラスヒュッテは ガラス工場・・・ たまに間違ってドイツ語圏のお客様が間違って入ってきましたがメガネのカッティングシートを貼って誤解は解消されました。

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このドイツ語にこだわった理由は 私が大の時計マニアであり 懐中時計マニアであり ドイツマニアであったからです。 したがって1995年に復刻された ランゲ・アンド・ゾーネ 産地グラスヒュッテは なんとしてでも何かに使いたかった。 そこで商標登録をして店名にしたのでした。

今回おじゃましたのは その聖地グラスヒュッテで10番目に作られたメーカー モーリスグロスマンのブティック。 なんと世界初の単独ブティックらしいです。 この時計業界ですが寡占化がすすみ ファンドか何かしらのグループに所属するのが常の中 単独で運営しています。 現在の生産本数がおよそ400本 年間1000本作るのが夢 現在の工場のワンフロアは完全に空いている・・といった今時珍しいブティック。

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ところがそこに鎮座する時計の価格設定は350万税抜きから・・・いかがですかぜひ人と被らない高級時計をおひとつ・・・

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私見としましては 100万越えた時計に時間を求める人はまずいませんね。 スマホ 店内 駅構内 どこにだって時計はあります。 自分が持たなくても隣の人が間違いなく時間を測るものをもってます。

ではなにゆえ350万の時計なんて買う人がいるのか? この話をする前に350万の時計は業界では高いのかといえば全然高くなんて無いです。 話の中でちょっと高かったねと言われるのがだいたい500万 おーそれはよく手を出したねと言われるのが2000万です。 そのような感覚のひとが世の中には 世界には結構な数がいるのですよ。

そのような時計は買う場所を選びます。 好きな人は大阪だろうが神戸だろうが九州だろうが名古屋だろうが 「東京」のブティックに行くことをステイタスと感じてます。そこは厳かな空間のなか一つづつ 開発ストーリを聞きます。 ちなみにこのブランド1本作るのにだいたい6ヶ月かけてます。 また時計そのものは天文学であり時計の中にあるのは「宇宙」です。そうした壮大なロマンを腕にのせているのです。

昨日は通常休業日である日曜の午後2時から21時までブティックの講義をうけたり世界最大の時計フェアであるスイスはバーゼルフェアでの最新情報 グロスマンのシリーズ実機を触らせていただき すでに購入されたお客様の声をきき 最後に近くのカフェで談話するという世間離れした時間でした。

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繰り返しいますが 時間を見るためにこのブランドを買う人はいません。 ある種独特な体験をすることができるため それを楽しみにする人が来ます。 またそうしたお買い物ができることを夢見る人が日常の仕事を頑張っていらっしゃいます。 このようなことは万人向けの話じゃないかもしれませn

投稿者プロフィール

上田唯司
上田唯司
 名古屋を中心に「メガネプラザ」「グラスヒュッテ」を展開する株式会社東和工業の代表です。 
内面の色気を引き出す「最幸の色メガネ」で、かける人を「元気」にしたいと願いながら仕事をしています。
 私が入れ込んでいる趣味の話 最近気になっている話などなどをつれづれなるままに書き記していきます。